戸隠そばの歴史は平安時代にさかのぼり、山岳修行の携帯食としてそば粉が珍重されました。江戸の寛永寺から「そばきり」の技が伝わり、宝永6年(一七〇九年)戸隠神社の祭礼に用いたと記されています。やがて遠来の賓客や戸隠講の人々に振る舞う料理として広がり、そば打ちの技を磨いて今日まで大切に受け継がれてきました。
春秋に霧の発生するような涼しい高原でとれるそばは「霧下そば」と呼ばれ、珍重されてきましたが、戸隠も、独特の風味のおいしい「霧下そば」がとれます。そばどころ戸隠の村内には30店以上もそば店があり、嫁入り道具のひとつとも言われたそば打ちの伝統の技術に、冷たい清水が加わって、ひきしまった歯ざわりの戸隠ならではのそばが味わえます。
また、毎年9月の秋分の日には、恒例の「戸隠そば祭り」が開かれます。
そば打ち体験ができ、そばの歴史や道具を紹介する博物館、食事処が集まる施設。
戸隠流の「こね」「打ち」「切り」のそば打ち作法を達人が丁寧に伝授。体験後は打ち立てのそばが味わえます。
●そば打ち体験:【4人前】5,000円(税込)/一鉢
【2人前】3,500円(税込)/一鉢
●休館日:水曜日(冬期休館:12月~4月中旬)
●TEL:026-254-3773
戸隠のそばは、「根曲り竹」と呼ばれる竹でできた「ざる」に盛られて出てきます が、竹細工は、江戸時代初期から受け継がれてきた戸隠を代表する伝統工芸品です。中社竹細工の生産は、慶長7年(約400年前)徳川幕府の命を受け、大久保石見守が信越地方を巡視し、検分をして歩いた際人夫として案内を勤めた、中社組の徳武利左衛門が、戸隠から越後に供奉し戸隠裏街道から柏原へ通過した折、道沿いに野生繁栄する竹林を見て、中社住民の生活資源のために自由に切り刈りすることを石見守に請願し、許しを得て伐採を始めたことが始まりだと伝わっています。
「根曲り竹」は繊維が細く、粘り強いといわれ、簡単な道具を使うほかは、すべて手作り。ざるのほかに箕の籠などがあり、お土産としても人気があります。
◆竹細工センター
実演コーナーや竹細工教室があり、竹細工が持つ手作りの温もりが伝わります。
●開 館:4月下旬から11月下旬
●TEL:026-254-2947
◆手づくり竹細工◆
戸隠の伝統工芸で有る竹細工を当店では、竹の採取から仕上げまで、すべて手作業で行っています。生活の知恵の中から生まれ工夫され、鍛えられた竹細工を一度使ってみませんか。
●所在地:〒381-4101 長野市戸隠3416
●TEL:026-254-2181
●FAX:026-254-2181
◆手づくり竹細工◆
戸隠そばには欠かせない「そばざる」を中心に作っています。
●所在地:〒381-4101 長野市戸隠3393
●TEL:026-254-2098